楽天モバイルとahamoを比較!海外旅行におすすめなのは?
海外旅行でも日本のSIMがそのまま使えるとあって、旅行好きユーザーに人気の楽天モバイルとahamo。
それぞれに強みと弱みがあり「どちらを選ぶべきか迷っている」という方も多いのではないでしょうか?
海外ノマドとして1年の大半をカンボジアで過ごしている私も、どちらと契約するべきか悩んだ過去があります。
結果として私は楽天モバイルを選んだのですが、全ての人に楽天モバイルをおすすめできるかというとそうとも言えません。
それでこの記事では「海外旅行におすすめなのは楽天モバイルかahamoか」という点を、それぞれのニーズに合わせて徹底検証していきたいと思います。
結論|海外旅行におすすめなのは楽天モバイル?ahamo?
「海外旅行に楽天モバイルとahamoのどちらがおすすめか」の結論を言いますと、それぞれのニーズに合わせて選択するのが正解となります。
楽天モバイルとahamoはそれぞれ特徴が異なるため、それぞれのメリット&デメリットを把握した上で自分の用途と照らして決定すると良いでしょう。
それぞれどんな人におすすめかを簡単にまとめると次のようになります。
- 2週間以上海外に滞在する人
- 地元のSIMと併用する人
- 日本に電話をかける機会が多い人
- 2週間以内の短期旅行が多い人
- 日本でのデータ通信量が20GBで収まる人
- 日本国内での電波の掴みを妥協したくない人
このまとめからも分かるように、海外利用がメインの人は楽天モバイルがおすすめです。
一方で、国内利用がメインで時折海外に行く人はahamoの方がおすすめになります。
判断に迷う場合は、次の目的別にまとめた表も参考にしてみてください。
次の見出しで、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
比較|海外利用時の違いは?楽天モバイルとahamoの特徴7つを比較
楽天モバイルとahamoを海外で利用する際にどのような違いがあるのか、7つの項目を比較していきましょう。
まとめると次のようになります。
楽天モバイル | ahamo |
料金プラン | 1,078円~3,278円 | 2,970円 |
海外ローミング | 月2GBまで | 最大20GBまで (15日の縛りあり) |
ギガの追加購入 | 500円/1ギガ | 550円/1ギガ (15日の縛りあり) |
国際電話 | アプリ同士/日本の番号へ無料 (一部対象外の番号あり) | 有料 (料金は国と地域による) |
国際SMS | 受信/無料 送信/100円 (アプリ同士無料) | 受信/無料 送信/100円 |
デュアルSIMへの対応 | ○ | △ |
対応国数 | 73の国と地域 | 91の国と地域 |
日本での電波 | △ | ○ |
公式サイト | 楽天モバイル | ahamo |
それぞれの項目を詳しく解説していきたいと思います。
料金プラン
楽天モバイル | ahamo |
料金 | 1,078円~3,278円 | 2,970円 |
楽天モバイルとahamo、どちらも日本にいる時と同じ料金プランで海外データローミングを使用することができます。
楽天モバイルはデータ使用量に応じて料金が可変するRakuten最強プラン、ahamoは定額で20GBまで使用できるプランです。
海外で利用するためにプランを変更する必要はありませんし、追加の料金が発生することもありません。
日本と海外をシームレスに行き来できるという点は、どちらも大きなメリットですね。
なお詳しくは次の項目で解説しますが、楽天モバイルは海外で使える高速通信が2GBまでと定められているので、それのみを使用した場合は最安料金の1,078円になります。
海外ローミング
楽天モバイル | ahamo |
海外ローミング | 月2GBまで | 最大20GBまで (15日の縛りあり) |
基本的なプランは日本にいる時と変わらない両者ですが、海外でも日本と全く同じように使えるわけではありません。
簡単にいうと楽天モバイルにはデータ容量の制限が、ahamoには期間の制限が発生してしまいます。
楽天モバイルの特徴
まず、楽天モバイルの特徴をまとめると次のようになります。
- 高速通信容量は月に2GBまで
- 期間の縛りはなし
- 高速通信容量を使い切った後は128kbpsの低速通信に
- ギガを追加購入すれば高速通信が復活
海外旅行に必要な容量は1日あたり250MBが目安と言われていますので、1週間以内の短期旅行であれば2GBでも十分でしょう。
それ以上の旅行ではギガ不足になることが予想されるので、他のSIMと合わせて使うか、ギガの追加購入を検討する必要が生じてきます。
一方で楽天モバイルには期間の縛りがないため、2週間以上海外に滞在する人は楽天モバイル一択になるでしょう。
ahamoの特徴
次に、ahamoの特徴をまとめると次のようになります。
- 海外の電波を掴んだ最初の日から15日間のみ高速通信可能
- 15日経過後はギガが余っていたとしても128kbpsの低速通信に
- 低速通信を解除するためには日本に帰国しなければいけない
- ギガの追加購入も15日の期間内であれば可能
(追加購入しても期間の延長にはならない)
ahamoは海外でも20GBまで高速通信を使えるので、容量を気にすることなく旅行を楽しむことができます。
しかし海外の電波を掴んだ日から15日間しか高速通信を使うことができないため、2週間以内の旅行がメインの人におすすめです。
2週間以上の旅行を計画する場合、ahamoは途中で速度制限がかかってしまうので注意しましょう。
ギガの追加購入
楽天モバイル | ahamo |
ギガの追加購入 | 500円/1ギガ | 550円/1ギガ (15日の縛りあり) |
ギガの追加購入にかかる費用は、楽天モバイルの方が50円安いですが実質ほぼ同じです。
しかし前述の通りahamoには15日間の縛りがあり、これはギガの追加購入にも適用されますので注意してください。
なお参考までに、海外で楽天モバイルのギガを追加購入していった場合どこからahamoよりも高くなるのかを計算してみました。
ギガ | ギガの追加購入 | 基本料 | 合計 |
〜3GB | 1GB( 500円) | 1,078円 | 1,578円 |
〜4GB | 2GB(1,000円) | 2,178円 | 3,178円 |
ahamoの基本料が2,970円なので、4GBを使った時点でahamoよりも高くなるという結果になりました。
ご覧のように、楽天モバイルでギガを追加購入していくのはかなりコスパが悪いのであまりお勧めできません。
短期旅行ならahamoを選択することで、長期滞在なら現地SIMなどと併用することで対処した方がコスパが良いです。
国際電話
楽天モバイル | ahamo |
国際電話 | アプリ同士/日本の番号へ無料 (一部対象外の番号あり) | 有料 (料金は国と地域による) |
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
楽天モバイルの特徴
海外で電話を利用する機会が多い人は楽天モバイルがおすすめです。
Rakuten Linkアプリを利用することで、アプリ利用者同士、または日本の電話番号へかける際の通話料が無料になります。
例えば以下のようなケースで通話料は無料です。
- 一緒に旅行している友達に電話をかける場合
- 日本にいる家族へ電話をかける場合
- 日本の保険会社へ電話をかける場合
実際に私も海外旅行保険のキャッシュレス診療を受ける際に、日本の保険会社への電話で活用しています。
電話で20分を超えるやり取りをすることもありましたが、通話料は無料でした。
なお注意点として「0120」から始まるフリーダイヤルや「0570」から始まるナビダイヤル、「188」などの一部特番にはかけることができないので注意してください。
一方で、海外で電話をかける際に通話料が発生するのは次のケースです。
- 海外から海外の電話番号に電話をかける場合
つまり海外でレストランに予約の電話を入れようと思う場合や、現地の病院に電話をかける場合などに料金が発生することになります。
無料通話を活用したプチ裏ワザ紹介
普段であればLINE電話をするような場面でも、この無料通話を活用することでギガの節約をするというプチ裏ワザがあります。
前述のように楽天モバイルは海外で月に2GBまでしかギガを利用できません。
LINEやTelegramなどのアプリを経由して電話をかけると、その貴重なギガを消費してしまうことになります。
そこで無料の電話を利用することで、ギガの節約ができるわけです。
海外にいる友達に電話をかけるとしても、日本にいる友達に電話をかけるとしても「日本の電話番号にかける」という条件さえ満たしていれば通話料は無料になります。
Rakuten Linkアプリを使うことだけ忘れないでくださいね!
「国際通話かけ放題」も申し込み可能
楽天モバイルでは「国際通話かけ放題」サービスを申し込むことも可能です。
このサービスを活用することで、980円/月で、海外から海外への通話も無料になります。
国際通話かけ放題は、次の65の国と地域で利用可能です。
アイスランド、アイルランド、アメリカ(ハワイ)、アメリカ本土、アンドラ、イギリス、イタリア、インド、インドネシア、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、カンボジア、韓国、キプロス、ギリシャ、グアドループ、グアム、クロアチア、サイパン、ジブラルタル、シンガポール、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、タイ、台湾、チェコ共和国、中国、デンマーク、ドイツ、トルコ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィリピン、フィンランド、ブラジル、フランス、フランス領ギアナ、ブルガリア、ベトナム、ペルー、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、香港、マカオ、マルタ、マルティニーク、マレーシア、南アフリカ、メキシコ、モロッコ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、レユニオン、ロシア(2023年10月1日時点)
引用「楽天モバイル公式サイト」
ちなみに私が以前リサーチした時には「iPhoneはかけ放題の対象外」という情報がありましたが、実際に海外で利用してみたところ問題なく使うことができました。
注意点としては、私のケースだけかもしれませんが着信相手の画面に「番号非通知」という表示されていたことくらいでしょうか。
ちなみに使用したiPhoneは、iPhone 13 Pro Maxです。
やはりRakuten Linkアプリを使うことが条件になるので忘れずに!
ahamoの特徴
ahamoはいかなる場合であれ国際電話は有料です。
料金は利用する国によって異なりますが、例えば私が滞在しているカンボジアから日本へ電話をかけた場合380円/分の通話料がかかります。
日本国内では5分以内の通話が無料ですが、海外では最初から料金がかかりますので注意しましょう。
国際SMS
楽天モバイル | ahamo |
国際SMS | 受信/無料 送信/100円 (アプリ同士無料) | 受信/無料 送信/100円 |
海外で特に大切なのは「SMSの受信が無料でできるか?」という点です。
クレジットカードのワンタイムパスワードを受け取ったり、Yahoo!などのサービスにログインする場合にも必要になる可能性があります。
この点は、楽天モバイルもahamoも無料で受信できるので心配いりません。
ちなみに送信にかかる費用は両者とも100円/通です。
楽天モバイルはRakuten Linkをお互いに使うことで、無料で送信することもできます。
デュアルSIMへの対応
楽天モバイル | ahamo |
デュアルSIMへの対応 | ○ | △ |
楽天モバイルは公式にデュアルSIMへの対応を公言しています。
楽天モバイルを物理SIMで使う場合も、eSIMで使う場合にもデュアルSIMで利用可能です。
実際に私も両方のパターンで利用したことがありますが、いずれの場合も問題ありませんでした。
一方で、ahamoは条件付きで対応を公言している形になります。
公式サイトに次のように説明されていました。
デュアルSIM機能については、ドコモ回線での音声通話、SMS、データ通信、緊急通報がご利用になれることを確認しています。
ドコモ以外の回線においては動作確認を実施していません。
引用「ahamo公式サイト」
このように、docomo回線でのみデュアルSIMの動作確認を実施しているようです。
他のSIMとの組み合わせを検討している場合には注意が必要になります。
特にiPhoneでahamoを利用する場合、iPhoneには「APNプロファイル」を1つしかインストールすることができません。
ahamoのeSIMにはAPNプロファイルが必要になるため、もう1つのSIMもAPNプロファイルをインストールする必要がある場合、iPhoneではどちらか1つしか使えないということになってしまいます。
デュアルSIMでの運用を計画する場合は事前に良くリサーチするか、楽天モバイルを選択しましょう。
対応可能国数
楽天モバイル | ahamo |
対応国数 | 73の国と地域 | 91の国と地域 |
対応可能国数は楽天モバイルが73の国と地域、ahamoが91の国と地域とahamoの方がより多くの国で利用可能となっています。
どちらも日本人がよく訪れる主要な国々では利用可能となっていますが、念のため出かける前に行く予定の国が対応しているかどうか楽天モバイル公式サイトまたはahamo公式サイトから確認しましょう。
ちなみにahamoだけが対応しているメジャーな国や地域は次の通りです。
アラスカ、ブルネイ、フィジー、カザフスタン、サンマリノ、バチカン、モナコ、プエルトリコ、イスラエル、オマーン、ガーナ、ナイジェリア
これらの国に旅行に行く予定がある方は、ahamoを選択した方が良いでしょう。
日本での電波
楽天モバイル | ahamo |
日本での電波 | △ | ○ |
日本での電波のつかみ具合はahamoの方が良いです。
都心部に住んでおられる方は楽天モバイルでも不自由を感じることはないかもしれません。
ただ郊外に住んでいる方は、まだまだ楽天モバイルの電波では心許ないと感じている方も多いようです。
実際に私も日本に帰った時には楽天モバイル一本で生活していますが、田舎とは言えないような場所でも電波のつかみが悪いことが多々あります。
家の外だとかろうじて電波を拾えるものの、家の中に入ると圏外になるなんてこともザラでした。
同じ状況下でもahamoを使っている友人は困ることなく通信ができていましたので、日本での電波のつかみを優先したい人にはahamoの方がおすすめです。
楽天モバイルとahamo海外で使った人の口コミは?
楽天モバイルとahamoを実際に海外で使った人たちの口コミを紹介したいと思います。
X(旧Twitter)でユーザーの声を集めてみました。
楽天モバイルの口コミ
楽天モバイルのダイマするけど、海外ローミング2G無料なので2泊3日くらいならこれでもつし、足りなくなっても1G追加500円だから安いしすぐチャージできる 海外旅行ってただでさえいろいろ予約しなきゃなのにesim買って〜とかせずに普通にいつものスマホが使えるのがすごい楽で、毎度感謝してる🫶
この前韓国に行ったときに、海外での楽天モバイルの使い勝手の良さに気づいたので、記事を書いてみようと思う。2GBまで無料だから、1週間程度の旅行であれば余裕。仮に足りなくなっても1GB/500円で追加できるから安心。SIMを別で買うよりずっと安く済む
2GBという容量でも、1週間以内の短期旅行であれば皆さん十分足りているようですね。
一方で次のような口コミもありました。
海外行くのに楽天モバイルが最強! 東京でも地下に入ると繋がらないことあるけど、 地球の裏側(外国)では繋がる😂
対応エリアが多すぎて画像に入りきらないけど、実際に数カ国で接続確認できました! 現地4G回線接続なのでいつもの感じで使えます
基本的には肯定的な意見ですが、やはり国内での電波の繋がり具合に少しの不満を抱える人は多いようですね。
ahamoの口コミ
ahamo, 海外利用で追加料金なく20GBの通信がそのまま使えるってやつ、マジだった。ローミング設定だけで使えてすごい楽。現地SIMとかいらない。すごい。
ahamoに変えてから初海外だったけど超快適で素晴らしかった。乗り継ぎの国でも使えたしローミングONにするだけだし、普段から海外旅行多少行く人なら間違いなく便利だからおすすめ。日本でも使用感悪くない。 バリのVISAや税の手続き多くてうんざりな中、Simのこと考えなくて良くなったのが1番良い。
やはり海外でもシームレスにデータ通信できることに大きな魅力を感じておられる方が多いようですね。
一方でこんな悩みを抱えている方もいました。
ahamoの場合、多分海外電話使うと高額になるみたい?🤔
悩む😕
「いざという時に通話料が高額になる」という点は、ユーザーの頭を悩ませるポイントのようですね。
楽天モバイルとahamo海外利用のQ&A
最後に、海外利用に関してよくあるQ&Aをまとめておきます。
海外ローミングには別途申し込みが必要?
楽天モバイルもahamoも、海外ローミングに別途申し込みは不要です。
楽天モバイルはアプリから「海外ローミングをON」に設定するだけで通信ができるようになります。
基本的には初期設定でONになっていると思いますが、確認しておくと良いでしょう。
設定の確認方法は以下の記事の後半で解説しています。
ahamoはアプリ上での設定も不要です。
スマホ自体の「設定」アプリで「データローミング」がONになっているかどうかのみチェックしておきましょう。
海外に出かけてから乗り換えられる?
海外に出かけてから乗り換えることはできません。
日本に住所があれば申し込み自体は海外からでも行うことができますが、開通手続きは日本で行う必要があるからです。
「eSIMなら海外からでも行けるのでは?」と思いますが、日本に帰国してからでなければ開通手続きができないので注意しましょう。
他にも海外でおすすめのSIMがある?
もし「プリペイド式のSIMが欲しい」という場合は、eSIM-sanというサービスがおすすめです。
その名の通り、eSIMを活用することですべての手続きや設定をオンラインで完結させることができるので、気軽に利用することができます。
機器の返却が必要ないこと、旅行の日数や必要ギガ数に合わせて細かい調整ができることから単発の旅行者に人気のサービスです。
しかしデータ専用のSIMとなるため、通話はできませんので注意してください。
楽天モバイルとahamoの比較まとめ
この記事では、海外で利用する場合は楽天モバイルとahamoのどちらがおすすめかを解説してきました。
改めてそれぞれをおすすめする人をまとめるとこうなります。
- 2週間以上海外に滞在する人
- 地元のSIMと併用する人
- 日本に電話をかける機会が多い人
- 2週間以内の短期旅行が多い人
- 日本でのデータ通信量が20GBで収まる人
- 日本国内での電波の掴みを妥協したくない人
個人的には、海外に長期滞在することから楽天モバイル一択です。
しかし短期旅行を繰り返す人にとっては、ギガが多いahamoも魅力的ですね。
それぞれメリット&デメリットがはっきりしているので、利用シーンに合わせて選択しましょう。
これらの情報が皆さんの快適なTripのお役に立てば幸いです。