【自腹】Xreal Air 2のメリット&デメリットを本音レビュー!
皆さんこんにちは!カンボジア在住ライターのTakuです。
日本へ一時帰国した際に、Amazon経由でXreal Air 2を手に入れました!
それで今回はXreal Air 2を実際に使ってみて感じたメリット&デメリットをご紹介していきたいと思います。
正直なところ、かなり深刻なデメリットも発見してしまいました…。
完全自腹でのレビューですので、その辺りも正直に話します!
Web上にあるXreal Air 2に関するレビューの多くが、Xreal社から提供を受けてのものであることに私は一抹の不安を抱えていました…。
それで私は完全自腹で忖度なし!人柱となる覚悟を持った魂のレビューをお届けしたいと思います。
数あるARグラスの中から、私がなぜXreal Air 2を選んだのかは過去記事をご覧ください。
なお上記の記事でも説明していますが、私のメインの用途は「Macの外部ディスプレイとして使う」という作業環境の拡張目的です。
主にこの観点でのレビューになることをご了承ください。
Xreal Air 2 開封フォトレビュー
まずは実際に届いたXreal Air 2の外箱から開封まで、フォトレビューでお届けしたいと思います。
興味のある方は、以下のスライドショーをご覧ください。
私が購入したのは「新生活プレゼント オリジナルグッズ付き」という特典付きのパッケージのものです。
それで通常のパッケージには入っていない幾つかのおまけも同梱されていました。
具体的には以下の2点です。
- Xreal オリジナルサコッシュ
- XREAL Kaleido Kit(シール)
以下のものはどのパッケージにも共通して同梱されています。
- メガネケース
- Xreal Air 2本体
- USB-Cケーブル
- 視度矯正レンズ
- ノーズパッド(S/M/L)
- メガネクリーナー
- 取扱説明書
5万円の高級ガジェットということもあり、しっかりとした梱包がなされています。
特にメガネケースが入っている箱には高級感を演出する簡単なギミックが隠されていて、開封時にテンションが上がりました。
Xreal Air 2のメリット
Xreal Air 2を実際に数日間ガッツリ作業で使ってみました。
見えてきたメリットをまとめるとこんな感じです。
続く見出しで詳しく解説していきたいと思います。
メリット① メガネonメガネが可能
Xreal Air 2はメガネonメガネが可能です!
私は普段メガネユーザーです。
基本的に海外在住であること、一時帰国した際も1週間ほどしか日本に滞在できなかったため、視度矯正レンズを作成するという選択肢は取れませんでした。
JUN GINZAに郵送してレンズを作成する場合、最低でも2週間ほどかかるそうです…。
それで私はメガネonメガネでの使用を考えました!
購入前にネット上の情報をあさってもハッキリとした答えが得られず心配だったのですが、そのスタイルで使ってみたところ見事にハマってくれたのです!
同梱されているノーズパッドを3種類全て試しましたが、私にはMサイズが一番しっくり来ました。
メガネのノーズパッドと干渉することなく、うまい具合に鼻にかかってくれます。
参考までに、私が使っているメガネの形も載せておきます。
メガネonメガネが可能というのは私にとって大きなメリットでした!
メリット② 手軽にトリプルモニター環境が手に入る
これがXreal Air 2を購入する最大の目的でした。
Nebula for Macというアプリを使用することで、いとも簡単にトリプルモニター環境を構築することができます。
Beamと呼ばれる別デバイスを購入する必要もありません!
実際に使ってみたところ、かなり満足のいく使い心地でした。
Xreal Air 2は視野角が狭いため、両サイドのモニターを見るためには首を振る必要がありますが、この点は最初から分かっていた点なのでそこまで気になりませんでした。
ディスプレイのサイズ(目からモニターまでの擬似的な距離?)を調整することもできるので、サイズを小さくすると首を大きく動かさなくてもサイドのディスプレイが見やすくなります。
しかし詳しくは後述しますが、正直なところこのアプリの完成度がイマイチでした。
ハード面では大満足なのですが、ソフト面の進歩がまだそれに追いついていない印象です。
メリット③ 解像度は必要十分
Xreal Air 2の解像度はフルHDということで、Macのディスプレイと比較して粗が目立つのではないかという不安がありました。
特に実際使ってみるまで分からなかったのは、Xreal Air 2は擬似的に130インチのモニターを表示可能(Xreal Air 2を単体で使用時)と宣伝していますが、そのサイズのモニターと考えた時にどれだけ文字が粗くなるのかということでした。
例えば、同じ解像度のディスプレイだったとしてもインチ数が低ければ低いほど、画素密度は高くなります。
27インチのフルHDモニターよりも、21インチのフルHDモニターを使ったほうが画素密度が高くなるということです。
結果として文字が鮮明に見えるようになります。
この理論で考えた時に「130インチだとどれだけ粗くなるの?」というのが私の疑問でした。
ただ実際に使ってみた感想としては、十分に実用可能なレベルだと思います。
これにはMicro-OLEDという、ディスプレイの鮮明さも影響しているかもしれません。
MacのRetinaディスプレイと比較してしまうとどうしても粗さは感じますが「文字が粗すぎて目の疲労に直結する」と感じることはないです。
体感としては21インチのフルHDモニターを使っていたときと同じくらいの画素密度のように感じました。
これには、Micro-OLEDが採用されているディスプレイの鮮明さも一役買っているように思います。
発色も良く、一つのディスプレイとして見た時に非常に良いまとまりだと感じました。
メリット④ リフレッシュレートは感動的
次に感動したのが、120Hzのリフレッシュレートです。
私が愛用しているM1 MacBook Airのリフレッシュレートは60Hzですが、明らかに動きが違います。
以前にiPad Proを使用していた時はそこまでの感動は感じなかったのですが、大画面だからこそハッキリ分かる違いがあるのかもしれません。
Webページをスクロールする時や、アプリをDockから出し入れする時などの滑らかな動きはとても気持ちが良いです。
この画像を見ると、Xreal Air 2が120Hzで稼働していることが分かります。
メリット⑤ スピーカーの音が意外と良い
次に驚いた点ですが、スピーカーの音が意外と良いです。
スピーカーを搭載する面積が限られているということもあり正直全く期待していませんでした。
こういうガジェットにありがちな「薄っぺらい乾いた音」しかしないだろうと思っていたんです。
でも聞いてみて驚きました!低音もしっかり効いた厚みのある音が聞こえてくるではありませんか!
Xreal Air 2のスピーカーを使ってYouTubeやドラマの視聴を行ってみましたが、臨場感があって十分満足できるレベルでした。
Xreal Air 2のデメリット
次に、実際に使用する中で見えてきたデメリットについてもお伝えしたいと思います。
正直なところ、私にとってはかなり深刻なデメリットもありました。
まとめるとこんな感じです。
一つ一つご紹介していきます。
デメリット① 焦点が合わないポイントがある
これはAmazonのレビューでも触れている方がおられたのですが、どう頑張っても焦点が合わないポイントが幾つか存在します。
具体的には、次の2箇所です。
- ディスプレイの四隅
- ディスプレイ中央の一点
ディスプレイの中央部分は基本的に文字が鮮明に見えるのですが、角の方は文字がぼやけてしまってどうしても焦点が合いません。
私はMacで作業中に右上の時計を見て時間の確認をするのですが、いちばん角にある時計の文字は全く見えませんでした。
Xreal Air 2を少し持ち上げると焦点が合うようになって時間を確認できるようになるのですが、毎回メガネを持ち上げる動作をするのは億劫です。
あまりにも見えず、Apple Watchで時間を確認していたほどです。
さらに基本的には鮮明に見えるディスプレイ中央部分でさえ、本当に僅かですがスポット的に焦点が合わない部分が存在します。
最初は私の目が疲れているだけなのかと思っていたのですが、別の日にもずっと同じ症状が出ていました。
さらにAmazonレビューでも同様の症状について言及しておられる方がいらっしゃいましたので、私の中では自分の目の問題ではなくXreal Air 2側の問題であるという結論に至っています。
↓以下はAmazonレビューからの引用です。
「画質自体はテキストを読むのに十分で解像度もありますが、画面の一部に1〜2単語幅くらいのぼやける領域がそこそこあるため常に気が散って装着する位置を様々に変えては解決しないということを繰り返してしまいます。両目1.5のため視力が問題ではないと思います。」
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/REWN82OJUQ3IB/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B0CJ4MKNPQ
「Macの外部モニター代わりに使う」という用途で考えた時に、これはかなり致命的なデメリットになると思いました。
映像コンテンツを楽しむ分には気にならないと思いますが、文字をメインで見続けるのはかなり厳しいです。
デメリット② アプリの挙動が不安定
メリット②で出てきたNebula for Macというアプリですが、この挙動が非常に不安定です。
このアプリを介してトリプルモニターを表示させ作業していたのですが、ある時は何の問題もなく快適に作業することができました。
しかし別の日には、3枚のモニターが表示はされるものの「ずっとモニターが右に流れ続ける」という珍現象が発生…
つまり私は正面を向いて作業しようとするのですが、なぜかモニターが1秒間に1ミリずつくらい右に右に流れていくんです。
結果として、気がつくと私の前には3画面のうち一番左にあるはずのディスプレイが…。
本当にゆっくり流れていくので最初は気が付きませんでした。
そしてある程度のところまで流れると「一気に元の位置に戻る」ということを繰り返していました。
この現象が発生すると作業にならないので、アプリは終了して単純にモニターとしてのみ使用していました。
ディスプレイを1枚しか表示させることができませんが、アプリを介さなくても作業環境を拡張させることは可能です。
しかしデメリット①で解説したように、ディスプレイの四隅はピントが合いません。
結果としてディスプレイ中央部で作業を完結させようとウィンドウを調整するので、大画面である恩恵はあまり受けられませんでした。
デメリット③ 目の疲労感が通常の倍
3つ目のデメリットは、目の疲労がいつもの倍以上たまるということです。
私は普段ブルーライトなどを気にすることは全くありません。
ガジェットからの光を苦手だと感じたことはなく、1日中MacBookのディスプレイを眺めていても平気なほどです。
そんな私でも、Xreal Air 2をかけて1日作業をした時には「目が痛い!」という感覚を味わいました。
「目をやられる」というのは初めてだったので驚きました!
恐らく原因としては、ブルーライトというよりも無理にピントを合わせようとしたことにあるのではないかと推測しています。
たくさん文字を追う関係上、ピントを合わせ直す機会が映像を見ているときよりも多いです。
そこに「デメリット①」で解説したピントが合わない問題が重なり、普段では経験したことがないような運動が目に強いられたんだと思います。
作業モニターとしての利用を考えるなら、1時間に1回は休憩を挟めるなどの工夫が必要だと強く感じました。
デメリット④ 三半規管が弱い人は酔う
これも買う前から不安だった点の一つです。実際に使ってみてその不安が的中してしまいました。
乗り物酔いしやすいタイプの人は気をつけた方が良いです。
Xreal Air 2は頭の動きに合わせて画面が追随してきますので、頭を固定できない状況下ではディスプレイが細かく上下左右に揺れることになります。
私の場合、ソファーの背もたれに頭を乗せて固定し上を向くような姿勢で使った時は平気でしたが、椅子に座って作業していた時には画面が揺れて酔ってしまいました…。
上述のNebula for Macというアプリを介することでディスプレイを固定して表示させることができるため、そこに逃れ道を見いだすことはできると思います。
しかし肝心のそのアプリが不安定なため、いつも快適に使えるわけではないというところが惜しいポイントです。
今後アプリ側が進歩して安定するのを気長に待つしかありません。
Xreal Air 2のメリット&デメリットまとめ
Xreal Air 2のメリットとデメリットをまとめるとこんな感じになります。
私個人としてXreal Air 2が定着するのかどうかという結論ですが、、、
正直なところ「現状は厳しい」というのが結論です。
YouTubeや映画を見るコンテンツ消費専用端末としては素晴らしいポテンシャルを秘めていると思います。
しかし個人的には、作業環境の拡張を目的に外部ディスプレイの代わりとして使うというのは現状難しいと言わざるを得ませんでした。
特に、デメリット①で取り上げた「焦点が合わない」という問題は目の疲れにも直結するため深刻です。
一方でアプリの挙動が安定さえすればデメリットの②と④は解決の兆しが見えるだけに、今後の進歩に期待したいと思います。
ARグラスは見た目もスタイリッシュで私の好みだったのですが、現状は難しいということになるとMeta Quest 3などのVRゴーグルが気になってきてしまいますね。
これらの情報が、皆さんの快適なガジェットライフの助けになれば幸いです!